デザインは内製と外注どちらがいい?メリット・デメリットと制作体制の考え方

「デザイン制作を社内だけで続けるのが難しくなってきた」
「繁忙期になると制作が追いつかない」
「外注を検討しているけれど、どこまで制作会社に任せるべきか分からない」
販促物や広告クリエイティブなどを継続的に制作している企業では、このような悩みが起こることがあります。
デザイン制作には、大きく分けて**社内で対応する「内製」と、制作会社や外部クリエイターへ依頼する「外注」**という選択肢があります。
ただし、必ずしも「内製か外注か」の二択で考える必要はありません。
企業の制作量や社内体制によっては、企画やディレクションは社内に残し、制作業務の一部を外部パートナーへ依頼する方法もあります。
この記事では、デザインを内製・外注するメリットとデメリット、それぞれに向いているケース、さらに内製と外注を組み合わせた制作体制について解説します。
目次[非表示]
- 1.デザイン制作を内製するメリット
- 1.1.自社の商品・サービスを理解している
- 1.2.コミュニケーションを取りやすい
- 1.3.制作ノウハウを社内に蓄積できる
- 2.デザイン制作を内製するデメリット
- 3.デザイン制作を外注するメリット
- 4.デザイン制作を外注するデメリット
- 4.1.自社・ブランドを理解してもらう必要がある
- 4.2.外注費が発生する
- 4.3.制作会社によって品質や対応力が異なる
- 5.内製と外注、結局どちらがいい?
- 6.「内製+外注」というハイブリッド型の制作体制
- 7.デザイン制作会社を選ぶときの5つのポイント
- 8.CASE|社内デザイナーだけでは制作が回らない。こんな場合はどう考える?
- 9.AD EIGHTならどう考える?
- 10.外注先を探す前に「制作業務の棚卸し」から始めよう
デザイン制作を内製するメリット

まずは、デザイン制作を社内で行うメリットから見ていきましょう。
自社の商品・サービスを理解している
社内デザイナーは、日常的に自社の商品やサービス、ブランドに触れています。
そのため、
- ブランドの世界観
- ターゲット
- 過去の制作物
- 社内ルール
- 商品・サービスの特徴
などを理解した状態で制作を進めやすいことがメリットです。
制作のたびに外部へブランドや商品の説明をする必要がなく、一定のルールやトーンを維持しやすくなります。
コミュニケーションを取りやすい
企画担当者やマーケティング担当者と直接コミュニケーションを取りながら制作を進められることも内製のメリットです。
「少しだけ表現を変更したい」
「営業から急きょ修正依頼が入った」
といった場合でも、社内であれば状況を共有しやすいでしょう。
制作ノウハウを社内に蓄積できる
どのようなクリエイティブの反応が良かったのか、どのような制作方法が効率的だったのかなど、制作に関する知見を社内へ蓄積できます。
長期的にブランドを育てていくうえでは、大きなメリットです。
デザイン制作を内製するデメリット
一方、内製には注意すべきポイントもあります。
制作できる量が人員に左右される
社内で制作できる量には限界があります。
特に、
通常時は問題ない
↓
キャンペーンやイベントが重なる
↓
制作物が一気に増える
↓
デザイナーの業務が集中する
↓
納期が厳しくなる
といった状況は起こり得ます。
社内デザイナーだけで制作を行っている場合、制作量の増減に合わせてリソースを柔軟に調整することが難しくなります。
デザイナーの採用・異動・退職などの影響を受ける
制作業務が特定の担当者へ集中していると、人員体制の変化がそのまま制作能力に影響します。
これは単純な人手不足だけの問題ではありません。
「この制作物について一番詳しいのが特定の担当者だけ」という状態になると、制作ノウハウ自体が属人化してしまう可能性があります。
社内デザイナーが制作作業だけに追われる
社内デザイナーがすべての制作物に対応していると、本来時間をかけたいブランド設計やクリエイティブ企画などに十分な時間を使えなくなることがあります。
そのため、
「社内で作れるか」だけでなく、「本当に社内で作るべき仕事なのか」
という視点も必要です。
デザイン制作を外注するメリット

では、制作会社などへデザインを外注すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
必要なときに制作リソースを確保できる
外部パートナーを持つ大きなメリットの一つが、社内の制作リソースを補完できることです。
例えば、
- 繁忙期
- 大型キャンペーン
- 新商品・サービスの展開
- イベント・展示会
- 急な販促施策
など、一時的に制作量が増えた場合に外部へ依頼できます。
常に社内人員を増やすのではなく、必要なタイミングで必要な制作リソースを確保するという考え方です。
社内にない専門性を活用できる
制作会社によって得意分野は異なります。
グラフィック、パッケージ、店頭販促、イベント、Web、動画など、案件に合わせて専門性のある外部パートナーを活用できることもメリットです。
社内メンバーがコア業務へ集中できる
制作業務の一部を外部へ任せることで、社内担当者が、
企画
ブランド管理
マーケティング戦略
効果検証
社内調整
などの業務へ時間を使えるようになります。
「制作を外注する」というより、社内メンバーが何に時間を使うべきなのかを整理するという視点が重要です。
デザイン制作を外注するデメリット
外注にも当然デメリットがあります。
自社・ブランドを理解してもらう必要がある
外部の制作会社は、最初から自社の商品やブランドを理解しているわけではありません。
ターゲット、ブランドイメージ、制作ルールなどを十分に共有できていないと、
「イメージと違う」
「何度も修正が必要になる」
ということもあります。
外注費が発生する
制作会社へ依頼すれば当然コストが発生します。
ただし、単純に「外注費が高い・安い」で判断するのではなく、
社内で制作する時間
+
採用・育成
+
繁忙期への対応
+
管理工数
なども含めて考える必要があります。
制作会社によって品質や対応力が異なる
価格だけで外注先を選ぶと、自社が求めるスピードや品質に合わない可能性があります。
そのため、制作実績だけでなく、コミュニケーションや対応範囲なども確認する必要があります。
内製と外注、結局どちらがいい?
重要なのは、「どちらが優れているか」ではなく、「自社にはどの制作体制が合っているか」です。
例えば、次のように整理できます。
こんな企業 | 向いている制作体制 |
|---|---|
制作量が安定している | 内製中心 |
ブランド理解が特に重要 | 内製中心 |
制作量の増減が大きい | 内製+外注 |
繁忙期だけリソースが不足する | 内製+外注 |
特定領域の専門性が必要 | 外部パートナー活用 |
社内に制作担当者がいない | 外注中心 |
そして、ここでぜひ検討したいのが、内製と外注を組み合わせる方法です。
「内製+外注」というハイブリッド型の制作体制
デザイン制作を、
全部社内で作る
または、
全部制作会社へ任せる
必要はありません。
例えば、
社内
企画
↓
ブランド管理
↓
クリエイティブ方針
↓
ディレクション
外部パートナー
デザイン制作
↓
展開物制作
↓
一部の専門制作
という役割分担も考えられます。
あるいは通常時は内製し、
繁忙期・短納期案件だけ外注する
という方法もあります。
このような体制であれば、ブランドやマーケティングの考え方は社内に残しながら、必要な制作リソースを外部で補完できます。
AD EIGHTでは、この**「何を外注するかを先に決める」のではなく、「何を社内に残すべきかから考える」ことが重要**だと考えています。
デザイン制作会社を選ぶときの5つのポイント
外部パートナーを活用する場合、価格や制作実績だけで判断するのではなく、次のポイントも確認しましょう。
1.自社が必要とする領域の制作実績があるか
「デザイン会社」という括りだけでなく、自社が依頼したい制作物に近い経験があるか確認します。
2.対応スピード
特に外注を「社内リソースの補完」として利用する場合は重要です。
急ぎの案件が発生した場合にどこまで対応できるのか、事前に確認しておきましょう。
3.コミュニケーションの取りやすさ
制作物のクオリティだけでなく、担当者とのコミュニケーションも重要です。
長期的なパートナーを探す場合は、相談のしやすさやレスポンスなども判断材料になります。
4.ブランドへの理解
単発の制作物だけを見るのではなく、自社のブランドやターゲットを理解しようとしてくれるか。
継続して制作を依頼するほど、この違いは重要になります。
5.どこまで相談できるか
デザイン制作だけなのか。
企画・ディレクションから相談できるのか。
さらに店頭販促、イベント、Webなど別の施策にも対応できるのか。
今の依頼内容だけでなく、将来的なマーケティング施策まで考えて確認しておくとよいでしょう。
CASE|社内デザイナーだけでは制作が回らない。こんな場合はどう考える?

例えば、こんなケースを考えてみましょう。
これまでデザイン制作は主に社内で対応してきたものの、制作案件が集中するとリソースが不足するようになってきた。特に急ぎの案件が重なると、社内メンバーだけで対応することが難しい。
そこで、今後に備えて外部制作パートナーの活用を検討している。
こうした場合、すぐに「制作業務を外注する」と決める必要はありません。
まず整理したいのは、現在の制作業務そのものです。
AD EIGHTならどう考える?
AD EIGHTなら、まず次の順番で整理します。
① 現在発生している制作業務を整理する
↓
② 社内で対応すべき業務を整理する
↓
③ 外部へ任せられる業務を整理する
↓
④ 制作量・頻度・納期を整理する
↓
⑤ 必要な外部パートナーの条件を決める
例えば、問題が「デザイン制作そのものの人手不足」なのであれば、企画やディレクションまで外注する必要はないかもしれません。
反対に、社内担当者が制作だけでなく企画・ディレクションまで抱えているのであれば、単純に制作作業だけを外へ出しても根本的な負担軽減につながらない可能性があります。
だからこそ、
「何を外注するか」ではなく、「社内で何をやるべきか」
から考えることが重要です。
そのうえで、
内製中心
/
内製+制作外注
/
企画+制作を外注
/
外部パートナー中心
など、自社に合った制作体制を考えていきます。
外注先を探す前に「制作業務の棚卸し」から始めよう
外注を検討している場合、まず社内で次の4つを書き出してみることをおすすめします。
① 現在どのような制作物があるか
② 月・年間でどの程度発生するか
③ どの制作業務に時間がかかっているか
④ 社内に残したい業務は何か
これだけでも、
「すべて外注する必要はなさそう」
「制作だけ外部へ出せばよさそう」
「繁忙期だけ相談できる会社が必要」
など、自社に必要な制作体制が見えやすくなります。
制作会社を探すのは、その後でも遅くありません。

