販促物のデザインに統一感がない原因は?制作会社がバラバラな場合の見直し方

店頭POP、チラシ、イベントツール、Web、SNSクリエイティブなど、企業のマーケティング活動ではさまざまな制作物が必要になります。
その一方で、
「制作物ごとに違う会社へ依頼していて、デザインに統一感がない」
「毎回ブランドや商品の説明から始めなければならない」
「イメージがうまく伝わらず、修正や手戻りが増えている」
といった悩みを抱えている販促・マーケティング担当者もいるのではないでしょうか。
制作物が増えるほど重要になるのが、個々のデザインだけではなく、ブランド全体として一貫したコミュニケーションができているかという視点です。
今回は、販促物のデザインに統一感がなくなる原因と、制作体制を見直す際のポイントについて解説します。
目次[非表示]
- 1.なぜ販促物のデザインがバラバラになってしまうのか?
- 1.1.制作物ごとに発注先が異なる
- 1.2.ブランドの判断基準が十分に共有されていない
- 1.3.案件ごとにゼロから説明している
- 1.4.施策ごとに制作が分断されている
- 2.制作会社を複数利用するメリット・デメリット
- 3.ブランドのデザインに統一感を持たせる4つの方法
- 3.1.ブランドの判断基準を整理する
- 3.2.制作前の認識合わせを行う
- 3.3.制作物ではなく「顧客接点」で考える
- 3.4.ブランド全体を理解するパートナーを置く
- 4.制作会社を選ぶときに確認したい4つのポイント
- 4.1.ブランド・ターゲットを理解してくれるか
- 4.2.どこまで相談できるか
- 4.3.スピード・柔軟性があるか
- 4.4.企業・ブランドごとのルールに対応できるか
- 5.CASE|制作会社がバラバラで統一感がない。こんな場合はどう考える?
なぜ販促物のデザインがバラバラになってしまうのか?
複数の制作会社やデザイナーを利用していること自体が問題というわけではありません。
まずは、なぜデザインの統一が難しくなるのかを整理してみましょう。
制作物ごとに発注先が異なる
店頭販促はA社、イベントはB社、WebはC社など、施策ごとに制作会社が異なるケースは珍しくありません。
それぞれ得意分野を持った会社へ依頼できるメリットがある一方、制作会社によってブランドや商品の解釈が異なると、デザインにも違いが生まれます。
個々の制作物のクオリティが高くても、並べてみると「同じブランドに見えない」という状態が起こる可能性があります。
ブランドの判断基準が十分に共有されていない
ロゴ、ブランドカラー、フォントなどのルールを共有するだけでは、必ずしもブランドの統一感を保てるとは限りません。
例えば、
- 誰に届けたいブランドなのか
- どのような印象を持ってほしいのか
- 何を一番伝えたいのか
- どのような表現を避けるべきなのか
といった部分まで共有できていることが重要です。
制作会社が変わっても判断基準が変わらない状態をつくることで、クリエイティブの一貫性を保ちやすくなります。
案件ごとにゼロから説明している
新しい制作会社へ依頼するたびに、会社や商品、ターゲット、過去の制作物などを一から説明していないでしょうか。
毎回ゼロから認識を合わせる必要があると、マーケティング担当者の負担が増えるだけでなく、完成イメージの認識違いによる修正や手戻りも発生しやすくなります。
特に制作スケジュールが短い案件では、このコミュニケーションコストが大きな負担になることがあります。
施策ごとに制作が分断されている
店頭、イベント、Web、SNS。
企業からすると別々のマーケティング施策でも、顧客から見ればすべて同じブランドとの接点です。
そのため、
「何を作るか」だけではなく、「それぞれの顧客接点でブランドをどう見せるか」
という視点が必要になります。
制作会社を複数利用するメリット・デメリット

制作会社を一本化すれば、すべて解決するわけではありません。
複数の制作会社を利用することにもメリットがあります。
複数の制作会社を利用するメリット
- 案件ごとに得意な会社・クリエイターへ依頼できる
- デザイン、Web、イベントなど専門性を活用できる
- 急ぎの案件でも依頼先を確保しやすい
- 小規模な制作にも柔軟に対応してもらいやすい
専門性や機動力を考えると、複数のパートナーを持つことが適している企業もあります。
複数の制作会社を利用するデメリット
一方で、
- 制作物ごとにデザインのテイストが変わる
- ブランド理解にばらつきが生まれる
- 各社への説明・ディレクションが必要になる
- 制作物全体の品質管理が難しくなる
- 社内担当者にノウハウや判断が集中する
といった問題も起こりやすくなります。
そのため重要なのは、**「制作会社を何社使っているか」ではなく、「ブランド全体を管理する役割が存在するか」**です。
ブランドのデザインに統一感を持たせる4つの方法
では、制作物が増えてもブランドの統一感を保つためには、どのような体制が必要なのでしょうか。
ブランドの判断基準を整理する
最初に整理したいのが、クリエイティブの判断基準です。
例えば、
ターゲット
↓
ブランドイメージ
↓
伝えたいメッセージ
↓
デザイン・トーン&マナー
↓
各制作物への展開
という順番で整理します。
「この色を使う」「このロゴを配置する」といった表面的なルールだけでなく、なぜその表現にするのかまで共有できる状態が理想です。
制作前の認識合わせを行う
手戻りを減らすためには、制作開始前の認識合わせも重要です。
参考となるクリエイティブだけでなく、
「この方向性はブランドに合っている」
「この表現は避けたい」
といったOK・NGの具体例まで共有すると、完成イメージのズレを減らしやすくなります。
制作物ではなく「顧客接点」で考える
店頭POPだけ、イベントブースだけ、Webサイトだけ、と個別に考えるのではなく、
店頭 → イベント → Web → SNS
など、顧客がブランドと接触する一連の流れで考えることも重要です。
例えばイベントでブランドを知った人がSNSを見たときに、まったく違う印象を受けてしまえば、せっかく形成したブランドイメージが途切れてしまいます。
リアルとデジタルを横断して考えることで、一貫したブランド体験を設計しやすくなります。
ブランド全体を理解するパートナーを置く
すべての制作物を1社へ発注する必要はありません。
ただし、
- ブランド全体を理解している
- マーケティングの目的を理解している
- 複数の施策を横断して考えられる
- 必要に応じて各制作会社と連携できる
といった、全体を見ながら判断できる役割を置くことで、制作会社が複数あっても統一感を保ちやすくなります。
制作会社を選ぶときに確認したい4つのポイント
制作会社の見直しを検討する場合は、制作実績や価格だけではなく、次のポイントも確認してみましょう。
ブランド・ターゲットを理解してくれるか
依頼された制作物を作るだけでなく、「誰に、何を、どう伝えるのか」まで理解したうえで提案してくれる会社かどうか。
長期的に付き合うパートナーを選ぶ場合には、特に重要なポイントです。
どこまで相談できるか
グラフィックデザインだけなのか。
それとも店頭販促、イベント、Web、SNSなどまで相談できるのか。
現在必要な制作物だけでなく、今後どこまでマーケティング施策を広げる可能性があるかも考えておくと、パートナー選定がしやすくなります。
スピード・柔軟性があるか
マーケティングの現場では、急な修正や追加制作が発生することもあります。
そのため、制作物のクオリティだけでなく、相談のしやすさやレスポンス、変更への柔軟性なども確認しておきたいポイントです。
企業・ブランドごとのルールに対応できるか
企業によっては、ブランドガイドラインや広告表現、制作物に関する独自のルールがあります。
そのルールを単に守るだけではなく、制約の中でもターゲットに届くクリエイティブを考えられるかも重要です。
CASE|制作会社がバラバラで統一感がない。こんな場合はどう考える?
例えば、こんなケースを考えてみましょう。
販促物ごとに複数の制作パートナーへ依頼しているため、デザインの統一感に課題を感じている。制作のたびにイメージを共有する必要があり、修正や手戻りも発生。今後は販促物だけでなく、イベントなども含めてブランド全体の見え方を整えていきたい。

AD EIGHTならどう考える?
このようなケースでも、最初から「制作会社を1社にまとめましょう」とは考えません。
まずは現在の状況を整理します。
現在の制作体制を把握する
↓
ブランド・ターゲットを整理する
↓
現在の制作物・顧客接点を確認する
↓
デザイン・コミュニケーションの判断基準を整理する
↓
必要な制作・運用体制を検討する
その結果、現在付き合っている制作会社やデザイナーの専門性を活かした方が良ければ、その体制を残す方法もあります。
重要なのは**「発注先を一本化すること」ではなく、「ブランド全体として一貫した判断ができる体制を作ること」**です。
制作会社を変える前に、まず現在の体制を整理してみる
「制作会社を一本化した方がいい?」
「今の会社を変えるべき?」
「他社から提案をもらったけれど、この内容で進めていい?」
このような悩みがあっても、すぐに発注先を変更する必要があるとは限りません。
現在の制作体制や課題を整理してみると、
「制作会社ではなく、社内のディレクション方法を変えれば解決できる」
「一部だけ別のパートナーへ相談すればいい」
「全体を管理する会社を置いた方がいい」
など、別の選択肢が見えてくる場合もあります。
まずは、「今どこに問題があるのか」を整理することから始めてみましょう。

